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2025.03.23

「矛盾を超えて、持続する未来へ」

【ヘーゲル弁証法とガイア理論に学ぶ地域創生の実践 】

 

私は、ガイアグループの代表として、蔵王における「蔵王福祉の森構想」や持続可能な地域社会の実現に向けたまちづくりを推進しています。

その根底には、ヘーゲルの弁証法的思考、特に「事物の螺旋的発展の法則」と、ガイア理論の世界観があります。

 

ヘーゲルは、すべての事象の進展は「テーゼ(命題)」と「アンチテーゼ(反命題)」という対立の中から、より高次の「ジンテーゼ(総合)」へと発展すると説きました。

この過程は直線的ではなく、螺旋を描くように上昇しながらも、ある意味で原点に立ち返る性質をもっています。私はこの「螺旋的発展」こそが、地域社会の再生や進化の本質だと捉えています。

 

たとえば日本の地域社会では、人口減少・高齢化・空き家の増加といった、いわば現代社会の「アンチテーゼ」とも言える課題に直面しています。

しかし私は、そうした矛盾や葛藤を“衰退の証”としてではなく、“進化の契機”として捉えたいと思っています。

地域に眠る資源や、人と人とのつながりを活かしながら、福祉・観光・農業を連携させ、共生型の地域社会を創出していく——それが私たちの「ジンテーゼ」であり、新しい段階の地方創生です。

 

また、私たちの社名「ガイア」には、地球そのものを一つの生命体ととらえる「ガイア理論」への深い共感があります。

人間・自然・社会・経済は、それぞれが独立して存在するのではなく、相互に作用し合いながら、一つの有機的な生命体系を成している——その思想は、まちづくりにおいても同様に活かされるべきだと考えています。

 

このように、螺旋的に発展する地域のあり方は、単に「新しいことを始める」のではなく、むしろ「古き良きものの進化的復活」にあります。

地域に根付く伝統文化や暮らしの知恵は、交流人口にとって魅力的な体験価値を持ち得ます。

その相互作用こそが、伝統文化の保護と進化を同時に促すのです。これはまさに「温故知新」の実践であり、ヘーゲルの弁証法が示す発展の姿そのものです。

 

私は、蔵王という古来から霊峰と謂われる大地で、人と自然、伝統と革新、そして地方と世界を結びながら、生命体としての地域社会を育てる挑戦を続けてまいります。

そしてこの挑戦こそが、ガイアグループの理念とミッションであり、同時に私の生涯の目標でもあります。

株式会社ガイア 代表取締役
蔵王福祉の森構想委員 相澤国弘